|
項目 |
内容 |
26 |
|
・「普請」
私の住む町内では、今朝方「道普請」いうのが行なわれま
した。ご近所の方々と、決められた範囲の清掃活動を行な
うものでありまして、私のところでは、年に2回ございます。
この「普請」という言葉でありますが、我々禅宗の用語であ
りまして、寺の堂塔建立などの労役に、多くの方々に従事し
て戴く事を言って居ります。「普く人々に請う」(あまねく人々
にこう)の意であり、多くの人々にお願い、呼びかけをし、労
役について戴くという事です。今朝方も、たくさんの方々が
労役に従事し、そのお陰様でどこも綺麗にされ、気持ちの
良い日を迎える事ができました・・・。
|
25 |
|
・「六波羅蜜」(ろくはらみつ)
今日から春のお彼岸です。春分の日を挟み、前後三日
ずつ修行徳目を配した七日間の「仏道修行の強調週間」
と言える行事であります。
六つの修行徳目「六波羅蜜」
一、布施(与えよう、ものでも心でも)
二、持戒(守ろう決まりを)
三、忍辱(養おう寛容な心を)
四、精進(努めよう全てにたゆまず)
五、禅定(見つめよう心静かに)
六、智慧(生きよう真実の世界に)
(住職のブログより)
|
24 |
|
・「会下」
老師様のお膝元で修行された修行僧は、みな「会下」
(えか)と呼ばれ、親子のような関係が築かれます。鎌倉
へ 来られ27年となり、会下の方々は200名を越えたそう
でございます。
(住職のブログより転載) |
23 |
|
・「木板」(もくはん)
禅宗の修行道場では、修業中の行動の一切は、鐘や
太鼓をはじめとする「鳴らしもの」の合図によって行なわ
れます。その中の一つに「木板」(もくはん)とよぶものが
ございます。この木板には次のような言葉が書かれて
居ります。詳細は写真をクリックして下さい。 |
22 |
|
・「四ッ頭茶会」
四人の正客に準じて八人の相伴客がお茶を戴くという、
茶の湯成立以前の古式の茶礼に従い行なわれます。
四人の供給(給仕役の僧)が二人ずつ組になって茶菓を
運び、正客から一人ずつ茶の点前を行ってゆきます。浄
瓶を左手に持ち、茶筅は右手。銘々の茶碗に浄瓶から
湯を注ぎ、茶筅をふります。正客に対しては膝をつきます
が、相伴客に対しては立ったまま点前を行ないます。
また、客も天目台ごと茶碗を差し出します。四ッ頭の見所
は、供給をする四人の僧が動作をそろえて美しく振舞う
姿や、もてなしに多くの人手を必要とする事であります。
茶の湯の簡素な作法に比べると、その違いははっきり見
てとれる事でしょう・・・。 |
21 |
|
・「安下所」
「安下」(あんげ)とは、行李(こうり)を解いて安息する事を
言います。安下所は、新しい住職の臨時の宿所をさしま
す。晋山式の際には、檀家さんのお宅などを安下所と定
め、新住職はそこで身支度を調え晋山致します。昨日、
私の晋山式にあたり、その安下所となる檀家さん宅にお
邪魔をし、お願いをして参りました。そこで快いお返事を
戴き、お引き受けして下さいました。大変有難く、感謝の
気持ちで一杯でございます。
(住職のブログより転載) |
20 |
|
・「転版式」
この行事は、住職となるには欠かせない行事でありまし
て、私も平成12年に執り行なわせて戴きました。住職と
して辞令が交付され、750年脈々と続く臨済宗建長寺派
の法脈を受け継ぐ、大変厳かな儀式であります。
(住職のブログより転載) |
19 |
|
・「寺庭さん」
先週の土曜日、大学時代の友人の結婚式がございまし
た。友人といっても、今は立派な一寺の住職。
お寺に嫁いだお嫁さんの事を、我々の間では「寺庭さん」
と呼んで居ります。
お寺の「顔」ですね!! 住職のブログより転載 |
18 |
|
・「合掌一礼」
この度臨済宗建長寺派では、「合掌一礼」運動を推進して
ゆく事となりました。「これは、建長寺参拝の方々が仏殿
・法堂をお参りする時、何もせず、ただ仏像を眺めている
参拝客の姿を見、これではいけないと管長(住職)自らが
書かれ、掲示をされたものです。 住職のブログより転載 |
17 |
|
・「関興寺の味噌なめたか」
枯淡、質素を基本とする生活に味噌は欠かせないとあって
、寺では修行僧の為にたくさんの味噌を作って蓄えていま
した。1578年(天正六年)、上杉謙信の没後景勝・景虎
二子により家督相続争いがおこり合戦となった。その折
関興寺は兵火の為諸堂が焼失した。時の住持が上杉氏
より寄進された大般若経六百巻を火の難から護る為、
味噌桶の中に蔵した。それにより大般若経は焼失を免れ
る事ができた。以来ご利益のある「関興寺の味噌なめた
か」との言葉が生まれた・・・。 住職のブログより転載 |
16 |
|
・「狸の山門」
ご本山、鎌倉建長寺の山門は通称「狸の山門」と呼ばれ
て居ります。狸和尚といわれた万拙碩誼(ばんせつせきぎ
)は、山門資金調達の為に修行僧を諸国に派遣。修行僧
に化けた狸は資金を集めたが、見破られ殺されてしまい
ます。万拙和尚は手厚く葬り、資金で山門を建てたと伝わ
ります・・・。
建立の謂れは左の写真をクリックしてご覧下さい。
恩林寺山門の再建に寄せて。 住職のブログより転載 |
15 |
|
・「庭詰め」(にわづめ)
さきにも述べた「庭詰め」。修行僧として迎える第一の
関門。あの日から数十年が過ぎましたが、不安を一杯に
抱え臨んだ「庭詰め」。その不安を「自信」に変えてくれた
のも、この「庭詰め」でありました。数十年が過ぎた今、
改 めて今の自分がある事に感謝するばかりであります。
何事も最初が肝心ですね・・・。
この門から先が、一般の方の立ち入りが禁止されている
専門道場。別世界へ向かうような心境でした・・・。
(住職のブログより転載) |
14 |
|
・「制間」(せいかん)
私が修行致しました鎌倉の建長寺専門道場では、
2月15日から5月15日までの3ヶ月間を制間(せいかん)
と申しまして、新たな修行者を受け入れる期間が設けら
れます。私は4月10日前後だったように記憶して居りま
すが、いざ覚悟を決めて行ったものの、やはり不安ばか
りが頭の中を駆け巡り、生きた心地がしなかった事が今
でも忘れられません。今年は何人の修行者が覚悟を決
めて道場に参るのか、また修行者としての第一歩を踏み
出すのでしょうか。まもなくそんな日を迎えます・・・。
写真は「庭詰め」をする雲水(修行僧の事)。入門第一の
試験とも言える庭詰め。早朝より夕刻まで座り込みをし、
入門を懇願致します。建長寺では3日間続けます。(食事
、トイレ以外は写真のまま) 住職のブログより転載 |
13 |
|
・「晋山式」
「晋山式」とは、新しい住職のお披露目、就任式のことで
あります。「晋」はすすむの意、「山」はお寺をさして居りま
す。半年以上も先のことではありますが、当日をむかえる
に必要な儀式等も済ませなければなりません。近隣の
和尚さんや檀家の役員さんらのお力をかりながら、諸事
万端となりますようすすめてゆきたいと思います・・・。
本年10月は私の晋山式を予定して居ります。今年に
入り少しずつ準備をすすめているところであります。
檀信徒はじめ、皆様方には随時、準備状況等をご報告し
て参りたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げま
す。 住職のブログより転載 |
12 |
|
・「結果自然成」(けっかじねんなり)
「一華開五葉」(いっかごようをひらく)
全国各地で厳しい寒さが続いて居ります。週末は都心で
も雪が積もるとの予報。今日、明日、受験生には天気が
気になるところでしょう。今日は大学入試センター試験の
一日目。私はセンター試験での受験の経験はありません
でしたが、目指す大学へ、何とか滑り込みで入学したうち
の一人であります。そこで受験生に一言!「結果自然成」
(けっかじねんなり)という禅語がございます。結果は、や
ったことが自然についてくる。精一杯努力すれば、あとは
結果が出るまでじっと待つ。全ては自分の努力しだいの
意。今まで積み重ねてきた努力を信じ、慌てず騒がず、
落ち着いて受験に臨んで戴き、「結果」をつかみとって戴
きたいと思います・・・。 住職のブログより転載 |
11 |
|
・「福だるま、縁起だるま」
縁起物として親しまれているだるまさん。年明け早々、購
入された方もいらっしゃるのではないでしょうか?私の住
む群馬県は「上州だるま」で知られ、日本の生産数でも約
8割を占めるほどであります。眉は鶴を、ひげは亀を表し
、赤は生命力の象徴とされ、それ故に魔よけや災難よけ
に効果があるとされて居ります。禅寺でも、だるまさんの
掛け軸を飾ったりする習慣があり、欠かす事の出来ない
存在であります・・・。 住職のブログより転載 |
10 |
|
・「袈裟」(けさ)
様々な宗教宗派によって、身に着ける衣や袈裟も様々で
あります。私の場合も、住職歴や年齢などから、身に着け
られる衣や袈裟の色が変わってきます。
そこで、「袈裟」にまつわる、皆さんがよく耳にする言葉を
ひとつご紹介します。
袈裟は本来、うす汚れた赤褐色の修行衣でありましたが、
それがだんだんと華美な色となり、飾り物となってしまいま
した。そこから転じて、「大袈裟」という実質以上に誇張す
る表現が使われるようになったようであります・・・。
(住職のブログより転載) |
9 |
|
・「卵塔」(らんとう)
今日は、東京にございます縁故のお寺さんで、そのお寺さ
んの和尚さんの法事がございました。お手伝いを兼ね、そ
の遺徳を偲んで参りました・・・。
そこで、皆さんにご紹介したいのが「和尚の墓」の事であり
ます。禅寺の和尚さんの墓は、一般の方と異なり、「卵塔
(らんとう)」、とよばれている形が特徴であります。飾り気
のないシンプルな卵形。その生き方が、角のない、さっぱり
としたものであった事の表現であります。昨今、墓地の形
は多種多様。いろいろな形をした墓地が、本当に多くなっ
たような気が致して居ります・・・。
写真の卵塔は、鎌倉建長寺のご開山(初代の和尚さん)の
ものであります。鎌倉最古の卵塔でありまして、国の重文
に指定をされて居ります。 住職のブログより転載 |
8 |
|
・「臘八大接心」(ろうはつおおぜっしん)
今年も残すところあと一ヶ月。皆さん風邪などひかず、良い
年を迎えられますようお身体ご自愛下さい!!
12月1日。道場での修行を終え、はや8年の歳月が過ぎ
ました。毎年この日を迎えるたびに、道場で過ごしたこの
日の事が思い出されます。それは、道場での生活において
、一年で最も厳しい修行期間(12月1日から8日まで)を
迎えるからであります。
「臘八大接心(ろうはつおおぜっしん)」といいまして、1週間
を1日とみなし、横になる事を許されず坐禅修行に励む。中
でも1週間を1日とする事から、「坐睡」(坐禅のまま睡眠を
とる)の経験は強烈、鮮明に記憶されて居ります。禅寺の
和尚さんなら皆経験され、この日には特別な思いを持たれ
ているかと思います。この日から8日まで、全国に点在する
禅の道場では、修行僧殺しの長い長い「一日」がはじまりま
す・・・。 住職のブログより転載 |
7 |
|
・「喫茶去」(きっさこ)・・・日常にある禅
皆さんは、「お茶」を飲む習慣がございますか?お茶はい
ろいろな効用があると言われ、私も毎朝戴いて居ります。
「禅」と「お茶」は、とても深いつながりにあり、「お茶を戴く」
という事を特に重んじて居ります。「喫茶去(きっさこ)」
(お茶でも召し上がって下さい、の意)という禅語が示す
通り、同じ釜の湯を一緒に戴き、お茶を通してお互いの
気持ちを一つにする。お寺で大きな行事をする前は、やは
り一同でお茶を飲み交わし、一つの行事を無事に成し遂
げるよう、心を一つに致します。お茶を戴く事も坐禅と一緒
。静かにお茶を戴く心の余裕、そんな一時あるといいです
ね・・・。 住職のブログより転載 |
6 |
|
・「旦那」(だんな)
「うちの旦那・・・」何やらぼやいている主婦の会話、耳に
する事ありませんか?この「旦那」という言葉、実はサンス
クりッと語の「ダーナ」を音写した仏教語なんです。その意
味は「贈り物」。
我が妻は、良い贈り物をされたと思っているだろうか?な
んだかちょっと不安です・・・。 住職のブログより転載 |
5 |
|
・「一炷」(いっしゅ)
聞きなれない言葉かと思います。坐禅会などに参加した
事がある方は、ご存知かと思われますが、これは線香一
本が燃え尽きる時間、約40分間の事をいいます。修行道
場では、日によって、一日10炷を越える時もあるんですよ
・・・。
機会がありましたら、是非一炷、心を落ち着かせる事に
挑戦してみて下さい・・・。 住職のブログより転載 |
4 |
|
・「関」(せき)
さてこの上の字、何と言う字をくずしたものか解りますか?
これは「関」という字をくずしたものであります。
玄関の関。玄関は言うまでもなく出入口の事でありますが
、実はもっと深い意味がございます。これは「玄妙なる道
に進む関門」、仏門に入るという意味であります。
この玄関を通らなければ奥座敷へは行けない。
だからそうやすやすとは通過が許されない。その昔には
「関所」があり、これを越えるには容易な事ではありませ
んでした。また、皆さんのすすむべき道にも「関所」、
「関門」があるかと思います。たったの一文字ではありま
すが、なにか重みがありますね。 住職のブログより転載 |
3 |
|
・「日日是好日」(にちにちこれこうじつ、又はひびこれこう
じつ)。
毎日が素晴らしいという事。晴れの日、雨の日、
曇りの日。嬉しい、楽しい、辛い、悲しい。起伏の激しい
毎日を全てよしとする考え方です。お茶の席でも親しまれ
、皆さんの生活に密着した良い言葉であるかと思います
。「日日是好日」、心にゆとりを・・・。
・軸は京都建仁寺、現管長様(住職)御染筆によるもの。
(住職のブログより転載) |
2 |
|
・「照顧脚下」(しょうこきゃっか)
お寺の玄関先などで、「照顧脚下」(しょうこきゃっか)なる
文字をご覧になった事がございませんか?
これは「足元を見なさい」という意味から転じ、「履物を揃え
ましょう」と標語的に使用されている言葉であります。
「脚下」とは自分の足元の事。自分の足元を顧みるは、
自分自身の心を振り返り、今の立場がどうか、よく見極め
てから事に当たれ、という事です。まずは己の足元から・・・
(住職のブログより転載) |
1 |
曼珠沙華
(彼岸花) |
・ウイキペディアより引用
・熊本国府高等学校
様 WEBより引用
曼珠沙華(彼岸花)の地下茎(球根、正確には
鱗茎:りんけい)にはデンプンが含まれ、水にさらして
食用となり、昔は飢饉(ききん)に備えて田んぼのあぜ道
に植えた。
昔(明治から昭和初期)は、このデンプンを製造する会社
もあったとのこと。(後述「植物の知識」より)
ヒガンバナの球根(鱗茎:りんけい)には、リコリンなどの
アルカロイドを含み、有毒であるのだが、漢方薬や民間
療法(球根をすりおろして、炎症・はれ物に、防虫効果も)
にも。まさに毒を制して薬なのか。ただ、食用とするには、
すりつぶし、充分に水でさらして毒抜きをすることが肝心。
(左記リンク及び上記説明内容はウエブサイトより引用)
|
戻る |